今年のセンター試験は晴天に恵まれ、晴れやかな幕開けとなりました。1月16日土曜日は朝9時から11時40分までの間、地理歴史公民、午後13時から14時20分が国語、15時10分から18時10分が外国語の筆記とリスニングでした。17日日曜日は9時半から17時40分までの間に、理科①、数学①②、理科②の試験が行われました。
私は16日のみ試験監督を行いましたが、今回でセンター試験監督は2回目です。4年前に初めて試験監督をした時は、多少のアクシデントに遭遇し、あたふたした記憶があったため、今回も緊張しながら試験会場に参りましたが、何事もなく平穏無事な一日を過ごすことができました。
なお、私が高校3年生の時には、共通一次試験と呼ばれ、形ばかりは受験いたしましたが、結果は見るも無残、平均点を押し下げることに貢献しました。この年の受験生の皆さま、少しばかり感謝してくださいね。もともと、頭が悪く、しかも走って遅く、跳んでも近くに落下し、なにのとりえもない高校生でした。受験しても、まともな点数を獲得することができないことすら認識せず、受験会場へ行って何をするでもなく、時間をつぶし帰宅した二日間でした。今にして思えば、釣りにでも行けば、もう少し有意義に過ごせたものと後悔しています。
そんな30年前を想起しながら、会場で監督しておりますと、自分とあまりに違う受験生の真剣さに心を打たれてしまいました。以下は、そのときの妄想です。
この受験会場の若者達はどんな未来を切り開いていくのでしょう。この受験会場から飛躍して、ノーベル芥川賞受賞者が躍り出るかもしれないなあ。逆に、身を持ち崩した挙句、やくざ者になる方もいるのかもしれないなあ。しかし、大半の受験生は、特にドラマチックでもない将来を、ちょっと苦労して、ちょっと楽しんで過ごして行くんでしょうね。その、将来に今日の日のセンターテストはどんな影響を持つのでしょう?と考えると、受験生の若者たちに明るい未来の待っていることを祈らずにはいられませんでした。受験生の諸君諸嬢、このテストは、君たちの能力・将来性・才能のごく一部しか評価してくれないんだよ。あたりまえなんだけど。結果が良ければ、それは、君の努力が報われたのです。結果が思わしくなければ、それは、運が悪かっただけです。後日、別の形で幸運が巡ってきます。たとえば、点数が悪くて浪人したら、予備校でエビちゃん(みたいな娘)と出会えるかもしれないですよ。
わたくしの担当の会場では、気分が悪くなる子もなく、絶望に号泣する子もなく、無事に第一日目を終えることができました。なお、試験に際しては、事細かなマニュアルが用意されており、保険の約款を読むようであったことを最後に付記して、試験監督記を終わりたいと思います。