平成27年12月20日に第106回香川県眼科集談会が行われました。今回は柏井医院院長で、日本眼科医会常任理事の柏井真理子先生と東京女子医科大学眼科学教室臨床教授の髙村悦子先生のご講演を拝聴しました。
柏井先生は、「学校保健における色覚の対応について」ということで、近年香川県でも複数の学校で再開された色覚検査について、わかりやすくご講演くださいました。私自身も今までほとんど診療したことのなかった色覚異常の子供さんが最近はよく受診されるようになり、診断やご両親への対応に苦慮していましたが、今後の診療にすぐに役立つ内容でたいへん勉強になりました。髙村先生は、「アレルギー性結膜疾患の治療戦略」についてご講演くださいました。
とくに興味深かったのは、季節性のアレルギー性結膜炎の初期療法についてで、花粉の飛散時期より前に抗アレルギー点眼薬を開始することで、花粉飛散時期の症状軽減や症状発現期間を短縮できるということです。これまでは何となく知っていたので、たまにそのような処方をすることはあったのですが、これからは積極的に処方していきたいと思いました。ただ、患者さんが来てくれないことには処方もできないので、初期療法を季節性アレルギー性結膜炎の患者さんに知っていただくことが大事だと感じました。
終了後は香川県眼科医会の忘年会を兼ねた情報交換会が行われました。ビュッフェスタイルのお食事を頂きながら、たまにしか会えない先生方との交流を深めました。