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緑内障の臨床研究・基礎研究

緑内障の臨床研究・基礎研究

研究概要

我が国では40歳以上の約5%が緑内障に罹患しており、日本人における失明原因第1位の疾患です。我が国では眼圧が正常範囲である正常眼圧緑内障の有病率が高く、眼圧が低いにも関わらず視野障害の進行する症例が少なからずみられます。そのため神経保護治療という概念は非常に重要になってきます。また緑内障は完治することがまれな、慢性の進行性の疾患ですので、進行が認められると治療を更に強化する必要があります。そのため、進行の判定というのは非常に重要になってきます。ところが現在は視野検査で進行評価をしていますが、自覚検査であるため結果にバラつきが大きい場合もあり、進行評価が難しいケースも多々みられます。いかに適切にそして正確に緑内障の進行を評価するか、ということが大切になってきます。

香川大学の緑内障グループでは以上のようなことにフォーカスを当てて現在研究をすすめています。

主な研究テーマ

緑内障の病態解明

眼圧が上昇すると眼内におけるレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系が活性化されること、そしてこの系を遮断することで神経保護効果が得られることを当教室からこれまでに報告してきました。正常眼圧緑内障の病態に関してはまだ分かっていないことが多々ありますが、神経保護治療の研究を進めていくためには適切な正常眼圧緑内障モデルの作成が必要不可欠になります。アルドステロンを全身投与することで眼圧を上昇させることなく、神経節細胞死や視神経乳頭の陥凹がみられたことから、正常眼圧緑内障モデルを作成することに成功しました。現在はこの動物モデルを用いて更なる研究を進めており、当教室から発信された研究成果が正常眼圧緑内障の病態解明および治療に繋がっていくと信じて研究を進めています。

緑内障の進行評価

緑内障の進行評価は視野検査で行われますが、視野検査は自覚検査であるため検査結果に変動があり、評価が難しい場合が多々あります。近年開発された光干渉断層計は黄斑や網膜疾患だけでなく、緑内障の診断や経過観察に補助的に利用されています。我々は現在光干渉断層計とハンフリー自動視野計の両者を組み合わせることにより、より的確に進行評価が行えないかを検討しています。

基礎研究内容]
[基礎研究内容]

臨床研究内容
[臨床研究内容]

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