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活動レポート

第100回香川大学眼科研究会

【記事区分】大会・学会・勉強会
【担当】松下 悟
【日程】2025年11月15日

2025年11月15日にJ Rホテルクレメント高松にて第100回香川大学眼科研究会が開催され、参加しました。他にも多くの先生方が参加されていました。

まず初めに香川大学医学部 自律機能生理学教授 平野勝也先生に、「老化血管内皮細胞における脂肪滴沈着と内皮機能障害」についてご講演いただきました。培養や動物実験を用いた様々な実験やその結果をご説明いただき、老化に伴う血管内皮細胞での脂肪滴蓄積が、内皮機能障害をきたし、加齢性血管病を引き起こす仕組みが紹介されました。眼科疾患との関連性にも触れた興味深い内容でした。

次に医局の中野裕貴先生が「iPSC由来網膜色素上皮ひも移植の普及化とロボット支援手術」について講演されました。先生が2023年に神戸市にあるビジョンケア・神戸理化学研究所にて研究なされていた内容についてお話しいただき、人工多能性幹細胞:iPSC由来の網膜色素上皮ひも移植による侵襲や術後炎症を克服したこと、また中空糸を用いて現在の煩雑な移植の手順を容易にする今後の展望や、安定した手術のためロボット支援手術の可能性が示され、再生医療の実用化に向けた大きな期待が高まりました。

最後に、今村総合病院眼科 網膜センター長 坂本泰二先生に「日本の網膜剥離」についてご講演いただきました。ビッグデータを用いて、シリコンオイルおよびガスを用いた症例での網膜復位率の差であったり、バックリング手術および硝子体手術について、若年での網膜剥離でどちらを施行すべきか、また硝子体手術+白内障手術を行った場合の術後の視力予後の比較も用いて今まで経験則で行われていた術式選択について、根拠となりうるデータをお示しいただきました。日本における網膜剥離の臨床現状や治療の課題が整理され、即実践につながる示唆に富んだ講演でした。

ご多忙の中、遠方よりお越しくださりご講演してくださった先生方に御礼申し上げます。貴重な講演をありがとうございました。今回学んだ内容を活かして、より一層患者様にとって良い医療を提供できるようにして参りたいと思います。